戸板小学校の児童が会社見学に訪れました

2015年12月07日

11月2日(月)に、金沢市立戸板小学校の二年生24名が、生活科学習の「町探検」で会社見学に来てくれました。
学校近隣の企業やお店を訪問し、インタビュー・観察・体験したことを今後の学習に活かすそうです。

大人でも意外と見る機会が少ない「印刷物ができるまで」を見学してもらい、少しでも地域の小学生たちの学習に繋がるのであればと思い、受け入れさせて頂くことに致しました。

当日は生憎の雨でしたが、皆さん元気に来社してくれました。
緊張した面持ちで玄関でご挨拶を済ませ、早速会社見学がスタート。

まずはデータの制作・編集。
スタッフが操作するMacを熱心に見つめ、文字を大きくしたり小さくしたり、線を書いたり色を塗ったりする操作ひとつひとつに目を輝かせていました。
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続いてそのデータをリップ処理し、CTPによって版を出力する工程。
実際に版が機械から出てくるところも見てもらいました。
非常にマニアックな工程ですので、難しい説明は端折り、例えばいつも当たり前のように見ている教科書の絵や字は、じつは点(網点)の集合でできているということを伝えると、とてもビックリした様子でした。
ルーペで出てきた版を見て、本当だ!という声が多数聞こえました。
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そして出力した版を使って、実際に印刷機で印刷をする工程。
児童たちが思う印刷とは、プリンターや複合機で印刷をする感覚だったようで、予想以上に大きい印刷機に驚いていました。
版を設置し、大きな紙を前から後ろへ通すと、数秒で色が付いて出てきます。
4つの色を組み合わせてカラフルな印刷物を作るところを見てもらいました。
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そしてインタビュータイム。
児童たちが考えた質問に、弊社スタッフが応えさせて頂きました。
一日何枚印刷するんですか?
一度に何枚印刷できるんですか?
どんな気持ちで働いていますか?
などなど、二年生らしい素朴な質問が多かったのですが、難しい言葉を使わずに返答するのに四苦八苦するスタッフもおり、働いている我々も楽しい時間となりました。
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最後に、印刷物の仕上工程、断裁機。
大きな刃がついた機械で、一度に数百枚から千枚程度の紙を切ることができます。
刃が落ち、紙を切るごとに生徒たちの歓声があがりました。
僕も私もと、今日一番の盛り上がりでした。
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普段我々が何気なく見たり、行っている工程のひとつひとつが、児童たちにとってはとても新鮮だったようで、難しい工程や用語もたくさんあったと思いますが、熱心に作業を見つめ、インタビューでは一生懸命メモをとっていました。

2時間弱の会社見学を終え、児童たちは元気に学校へと戻っていきました。

後日、戸板小学校から封書が届き、中には児童たちの感想や御礼が書かれた手作りの冊子が同封されていました。
スタッフ全員が、お手紙ひとつひとつに目を通させてもらいました。
多くの児童が一番印象に残ったのは、やはり断裁機だったようです。
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久し振りに小学生の会社見学を受け入れる機会を頂き、我々もいろいろと勉強をさせて頂きました。
熱心に見学してもらうことで、弊社が作った印刷物がこの児童たちの手元にも届く機会があるかもしれないと想像すると、日頃の作業や品質保持にもより力が入ります。

近年は製造業やモノづくりに興味を持つ若い世代が減少傾向にあるとも聞きます。
モノづくりの技術やノウハウこそが日本の醍醐味だと思いますし、弊社の強みもそこにあると考えています。
今回のような見学を通して、スタッフや職人の想いが少しでも伝われば幸いです。

町探検で弊社を見学して頂く機会をもうけてくださった戸板小学校の先生方、本当にありがとうございました。
スタッフ一同、心から感謝致します。